僕の勤め先では、グループウェアとしてLINE WORKSを使っていて、いろいろできて便利なのですが対外的なこととなるとGoogle Workspaceのアプリの方が便利だったりします。
特に人気なのがGoogleフォーム。これを使いたいがためにGoogleアカウントを作らせてほしいと依頼が来ます。LINE WORKSでもアンケート機能はありますが、組織内のLINE WORKSユーザーかつながっているLINEユーザーしか回答できません。不特定多数や匿名を対象にするならGoogleフォームはとてもよい。
次にGoogleドライブ。大きいファイルもアップしやすいし、URLを共有するだけで安全に外部の関係者とのファイルのやり取りが可能なのはとても便利。あと好きなタイミングで消したり非公開にすることも可能。Web上のアップローダーを使わずに済むし、メールの添付ファイルを送る時のパスワードのやり取りとか煩雑なことをしなくて済みます。
ただ、無料で作成できるGoogleアカウントは、いくら組織内でルールを作っても管理するのは使用している職員になります。この職員がパスワードを変更して退職なんてしたら情報を持ち逃げされてしまいます。
そこでアカウントを組織的に管理できる、法人向けで有償のGoogle Workspaceを導入しようと考えているのですが、想定している使い方ができないなと感じて悩んでいるというお話です。突破口は見えてきたので、その整理がてら記事にしました。
GWSはアカウントを複数名で共有できない
想定している使い方ができないと感じた理由が、GWSはアカウントを複数名で共有できないということです。
グループウェアはLINE WORKS、オフィススウィートはMicrosoft 365、メールはホームページ用のWebサーバーを兼ねているエックスサーバーのWebメールを使用しており、GWSでニーズがありそうなのがフォームとドライブぐらいなんですよね。
そのため、使いたいといった事業所にはアカウントを作成して、事業所内で共有しながら使用してもらおうと考えていました。
ところが、どうやらGWSの利用規約で複数ユーザーでアカウントを使い回すのは禁止されているようです。
フォームの代替案を検討
本当にGWSが必要かどうかを考え直さないといけません。
そこで今回メインの目的になっているフォームの代替案がないかをまずは調べてみます。
formrun
フォームについて調べると上の方に出てくるformrun。
Webへの埋め込みも可能で、フォームから送信されたお問い合わせに対するレスポンスの状況も確認できます。
あとLINE WORKSとの連携が可能で、フォームから送信されたらトーク上で通知を受け取ることができます。これは便利そう。
ただ、料金はそれなりにします。たくさんの種類のフォームを用意することを想定するとSTARTERかPROFFESIONALプランが必要です。
プラン | STARTER | PROFFESIONAL |
---|---|---|
フォーム作成数 | 50個 | 無制限 |
チームメンバー数 | 5人 | 10人 |
月額費用(税抜) | 12,980円 | 25,800円 |
チームメンバーは1人追加につき980円かかります。ここまでコストをかけるんだったらGWSでアカウント数を増やす方がいい気がします。
WordPressのContact Form
Contact FormはWordPress上でフォームを作成でき、このブログのお問い合わせフォームとしても使っています。
ファイルの添付も可能で自由度が高いです。Google フォームもファイル添付機能はありますが、回答する人はGoogleアカウントにログインする必要が出てくるので少し不便です。
フォームからの投稿はメールで受け取る形ですが、APIでLINE WORKSに通知するということをやっている人もいます。
WordPressのインストールが必須ですが、フォーム専用でWordPressを用意するというのもおもしろいかもしれません。ユーザーを用意して各事業所で各自入って編集させればいいですしね。
あと重大な欠点が、メールで受信するのでアンケートとして使用する場合は集計が大変ということ。ここはスプレッドシートに書き出せるGogole フォームに軍配が上がりますね。
Contact Formにも集計機能がある?
https://www.webike.net/staffblog/5956/
ただ、Contact Formからの投稿内容をGoogle スプレッドシートで集計してくれるプラグインもあるらしい。って結局GWSいるやないか……^^;
もう少し調べてみたら集計機能のあるアンケート用のプラグインもあるかもですね。研究の余地ありです。
エックスサーバーのメールフォーム
エックスサーバーにはCGIツールとしてメールフォームが用意されています。
おそらく設定自体はContact Formより簡単にできそうですが、マニュアルのページで回答項目を見る限りだとお問い合わせフォームとしての用途としては足りそうですが、アンケートフォームとしてはイマイチそうです。拡張性も期待できないですしね。
あとはメインのドメインの下に特定のディレクトリが用意されてそこにインストールされます。できればサブドメインも使えて任意のディレクトリにインストールできたら便利だったですね。
Google フォームが一歩リードか
今のところGoogleフォームが集計ができるというメリットで一歩リードしているように思います。
ただ、WordPressのContact Formに集計機能がついたら、コストのメリットで逆転もありそうです。
サイト上のお問い合わせフォームとして見るのであればどちらでもOKそう。用途に応じて使い分けて、アンケートをしたい人だけGWSのアカウントを用意するというのがいいのかもしれません。
ドライブの代替案を検討
フォームを使うだけでしたら、事業所で代表者1名のアカウントを作成して、事業所内におけるフォームの作成と管理を担うという形で運用はできると考えました。
一方のドライブについては事業所の中でも自分専用で使いたいという人が多そうです。外部とのデータのやり取りに便利ですからね。特に容量が大きいデータもやり取りができますし。
ただ、それだと契約しないといけないアカウント数に対して持て余しそうです。そこで、GWSはFrontlineというドライブは2GBしかないけどその分コストを抑えられるプランでフォームなどのアプリを使いたい人向けに用意し、ファイルのやり取りは別の方法を用意するのが良いのではないかと考えました。
というわけでドライブの代わりとなるストレージサービスを探します。
LINE WORKS
LINE WORKSにもストレージの機能があります。
現在旧プランのライトプランを使用しており、ストレージが100GB+メンバー数×1GBと心もとない容量なのですが、プランの改定でスタンダードプランになると1TB+メンバー数×1GBと大幅に使える容量が増えます。その分料金も値上がりしてしまいますがこれは仕方がない。
プラン | スタンダード | アドバンスト |
---|---|---|
月額料金(税別)/1ユーザー | 450円 | 800円 |
ストレージ | 1TB | 100TB |
Drive | オプション(100円/1ユーザー) | あり |
メール | なし | あり |
アドバンストプランにするとストレージが100TBにできます。
ストレージの容量追加オプションで100TB増やそうと思うと、月額984,000円とアホみたいに高い金額になってしまうので、容量を増やすのであればアドバンストプランを選ぶ方がいいですね。
メール機能についてはメールアドレスを自由に作れた方がいいので、機能はあっても使いません。
Drive機能について
問題はDrive機能を採用するかどうか。ここは外部とのデータのやり取りに関わってきます。
Drive機能がないスタンダードでは、作成したグループトークでのフォルダであればリンク共有で外部とのやり取りが可能です(組織で自動的に作成されるグループでは不可)。ただ、基本的には内部でのファイルのやり取りに限定されます。
そこでDrive機能をオプションで付けると、外部とのファイルのやり取りが容易になります。
オプションは1ユーザーあたり100円。たかが100円、されど100円。うちでは約250ユーザーが使用しているのえ、月額25,000円程上乗せすることになります。このコストがなかなか厳しい。
Xserverドライブ
少し前から気になっていたのがXserverドライブ。どうやらエックスサーバーの回し者になっているようです。
ユーザーは作り放題で、外部とのやり取りにも使用可能。URLで共有できるしパスワードでの保護も可能です。
ファイルの上限サイズも5GBまでいけるので、大きい動画ファイルでもアップロードできます。
それでいてコスパが良い。下記の表の通りです。月額料金は36か月契約での価格です。
プラン | スモールビジネス | ビジネス | ビジネスプラス |
---|---|---|---|
月額料金(税込) | 2,970円 | 5,940円 | 11,880円 |
ストレージ(HDD) | 1TB | 2TB | 4TB |
ストレージ(SSD) | 500GB | 1TB | 2TB |
この金額であれば稟議も通しやすそうです。
利用人数を増やしても金額は変わりませんので、GWSやLINE WORKSのDriveを追加するよりもだいぶ安上がりに済みますね。
現時点での結論
そういうわけで、現時点で出した結論です。
- お問い合わせフォーム: フォーム用のWordPressを作成しContact Formを使用
- アンケート: GWSのFrontlineプランで必要とする事業所代表者のアカウントを作成
- ストレージ: Xserverドライブのスモールビジネスプラン
WordPressはこれ以上のお金をかけずに使えるので、GWSとXserverドライブの導入について提案資料を作成すればいいですね。
方向性が見えてきました。頑張りまする。
コメント