令和4年上期の基本情報技術者試験に合格しました。
CBTで受験しまして、試験が終わったあとすぐに採点レポートが返ってきました。午前と午後ともに7割取れていました。
本日6月27日に合格発表が行われ、無事受験番号を発見しこの記事をアップしました。7月7日に合格証書が届く予定です。
僕は現在情報システム担当をしているものの、元は文系の学部を卒業して介護士の仕事をしていたので、ITの専門的な知識を問われるこの資格とは無縁だと思っていただけに感慨無量です。
勉強方法
ネットを見れば勉強方法について既に散々書かれてはいますが、一応僕の合格体験記ということで書いておきます。
配点を意識すること
実は2年半前に一度受験をして落としたんですよね。その時は午後試験は8割取れてたのに午前試験が5割ちょっとしか取れませんでした。配点の大きいテクノロジ科目で点を稼げなかったのが敗因でした。
午前試験は80問中50問近くがテクノロジ、マネジメントが10問、ストラテジが20問程度です。テクノロジ分野がほとんどを占めている上に、勘で解ける問題は少ないので重点的に対策が必要です。
午後試験もセキュリティが20点、アルゴリズムとソフトウェア開発が各25点と、これらを満点取れれば70点で合格です。問2~5の選択問題は各15点なので、これらの優先度は低くなります。
もちろん知識を得るという上で優劣はつけたくありませんが、これは資格試験であって合格してなんぼ。配点が大きい科目を重点的に勉強しました。
ひたすら過去問を解く
過去に受験していたこともあり、ある程度知識はある状態だったのでひたすら過去問です。
ネットで過去問道場もありますが、僕はiPhoneのアプリでやってました。間違えた問題や解き方がわからなかった問題はマークして、そのマークした問題だけ出題するという方法で効率化しました。初見で解ける問題は何度もやる必要ないですからね。
そのアプリは午前問題だけなので午後問題は問題集を買いました。でも午後問題こそ過去問道場でやるのがいいかもしれません。その理由は後述。
全く知識がない人はテキストを読破するところからでもいいと思いますが、最初はさらっと流し読みでさっさと過去問に取り掛かった方がいいです。人によるとは思いますが、テキストを眺めるよりも過去問を解く方が考えますし知識も定着しやすいと思います。
午後試験の選択について
午後試験の選択については、問2~5の4問の中から2問選択するところについては、仕事柄とっつきやすいネットワークを選択することを決めてました。ネットを見てると難しいという声もありますが、個人的には1番理解しやすい科目でした。毎回出題されてますしね。
あとの1問は出たとこ勝負で解きやすそうなのを選ぶことにしました。最悪でもマネジメント系の問題を選べばなんとか点数を稼げますしね。
ソフトウェア開発の言語については、僕はExcel VBAであれこれやっているので表計算を選択。表計算は関数の埋め込みと擬似言語によるマクロが出題されます。この擬似言語があまり得意じゃないんですよね。普通にVBAで記述してくれたらどれだけ楽か。
CBTで受験した感想
基本情報技術者はこれまで大きな会場に集まって午前試験と午後試験のペーパー試験だけでしたが、CBTというパソコンを使って受けるスタイルが追加されました。
基本情報を受けるような人であればパソコン操作は慣れていると思うので、CBTはそれほど苦ではないと思いますが、良い点と悪い点がそれぞれありました。
受験日程を好きに設定できる
受験する日程は、受験期間内であれば自身のスケジュールと会場の予約状況に応じて好きに設定できます。日だけでなく時間も選べます。
しかも午前試験と午後試験を別日程で受験することができます。その方が体力的にも楽ですし、直前の勉強もどちらかに集中できるのでかなり有利です。
これは従来のペーパー試験で受けた人から見ればかなりずるいシステムでしょう。
時間も好きな時間を選択できるのですが、受験当日に会場へ行くと受付を済ませた後すぐに試験開始です。パソコンで試験時間を管理できるから一斉に始める必要がないんですね。心の準備ができないまま試験が始まったので少し戸惑いました。
なお、試験を受ける日も時間もバラバラということで、受験した人は試験内容の口外厳禁です。
午後試験はCBT対策も必要か
午前試験はCBTだからといってややこしいことはありません。むしろマークする手間がかかりませんし、見直しが必要だったり飛ばした問題もすぐに再表示できるのでやりやすかったです。
問題文をドラッグすることでマーキングできますし、計算用のメモ用紙も使えておかわり自由です。
厄介だと感じたのは午後試験。こっちはCBTのスタイルに慣れておく必要があります。
問題が複数ページあるPDFのように表示されるので、表や要件、コード、選択肢を参照するのに上下にスクロールさせまくる必要があります。これに異様に時間を取られました。
今回配点の大きい問題を優先ということで、セキュリティの次はアルゴリズム、ソフトウェア開発という順番で進めて、間の選択科目は飛ばしていたのですが、ソフトウェア開発まで終わったところで残り時間が30分になっていました。
アルゴリズムとソフトウェア開発が単に難しかったというのもあったのですが、この上下スクロールの手間さえなければもう少し時間に余裕があったのではないかと思います。
これが先ほど午後試験は過去問道場を使った方が良いと言った理由です。パソコンのモニター上で解くことに慣れておくことも必要だと感じました。
ちなみに、残り30分で予定通りネットワークの問題を回答し、残り15分程度でもう1問解かないといけない状況に。内容的にはプロジェクトマネジメントが確実に回答できそうでしたが、問題数が4問と時間がかからなそうなソフトウェア・ハードウェアを選びました。後半2問で計算方法がわからない問題が出てきたので当てずっぽうで答えたら見事に外してここだけ50%と成績が悪かったです。
採点結果は受験後すぐに送られてくる
CBTはコンピューターで回答するのですぐに採点されます。
試験後の画面では特に何も表示されず「採点結果はすぐにはわからないのかな」と思ってたら帰りの道中でメールを受信し、冒頭のような採点レポートが届きます。
午後試験にいたっては出来が悪かったので「あー、落ちてたら嫌だなぁ」とソワソワしながら帰りの電車で結果を見たものです。7割取れて一気に安堵、その場で自分へのご褒美として新しいキーボードを買いました。
合格証書が届きました
合格証書が届きました。合格発表も受験番号の見間違いで実は不合格かもとか思ってましたが、これが届いたということは紛れもなく基本情報技術者です。
資格を取ることについて
ここで資格を取ることについての私見について少し。
業界に限った話ではないかもしれませんが、IT業界は実績やポートフォリオが重視されるので資格は不要という意見をよく聞きます。
情報システム管理やプログラミングは資格が無くてもできますし、実際に僕も資格はあった方が良いと思いつつも試験勉強をするよりプログラミングでコードを触っていたいと思っていました。
ただ、普段触れている情報や取り組んでいる活動を通じて得られる知識には限界があります。僕も資格取得を通じて初めて知ることがたくさんありましたし、むしろ資格を取らない限り知らないままだったこともあったと思います。
資格を持っているけど「資格は役に立たない」と言っている人がいれば、それは資格で得た知識が当たり前の常識になっているので実感していないだけだと思います。
僕は新卒で介護業界に入り、入職前にヘルパー2級の資格を取りました。ただ、実際に現場に出てみるとそこで学ぶことが山ほどあって「資格よりも現場での実践だな」と思っていました。
しかし、最近現場の声を聞いていると、無資格の人はかなり基本的なことから教えないといけないらしく、資格があるかないかで差は確かにあるようです。
2023年4月からの試験内容の変更
2023年4月から基本情報技術者試験は通年試験に変更されるようです。つまりいつでも受験可能になるということですね。
また、試験内容が大幅に変更になり、これまで午後試験と呼んでいた科目B試験については、選択科目が廃止され、セキュリティとアルゴリズムを中心とした問題構成となり、ソフトウェア開発の言語選択も廃止されすべて擬似言語で行われるとのこと。
他にもいろいろ変更点はあるそうですが、これらが大きな変更点です。実際にどうなるかはわかりませんが、これだけ聞くと合格率が上がりそうな気がします。
資格は資格なので難易度が下がっても取れればいいと思いますが、もしかすると取得時期によって差別的な目で見られるかもしれませんね。
現在の難易度で挑戦したい人は今年度の下期試験がラストチャンスですね。
今後の予定
基本情報を取ったら次は応用情報へステップを進めたいところですが、今年度の受験はペースが早いかな。午前問題をちらっと見てみましたがいきなり解けませんでした。
少しずつ準備は始めますが、それよりも実務の方でいろいろ勉強したいです。特にデータベース周りはあまりやったことがないので、その辺の知識と技術を身に着けた上で応用情報に挑もうと考えています。
とりあえず基本情報をやり遂げたということで小休止といきます。
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